書籍情報
著者:Jeg
読み終えるまでの平均的な時間:2時間1分
ページ:101
出版社:-
発行日:2023年6月20日

この本のまとめ
この本は、早起きに何度も挫折した人に向けて書かれています。
早起きをするメリットを意識すれば、早起きへのモチベーションが高まるでしょう。
ドーパミンは人間を行動へ導くホルモンで、朝はドーパミンが沢山あるため生産的な行動に最適です。
また、朝は睡眠の効果で疲労物質のアデノシンも除去されていますが、アデノシンは日中に時間と共に蓄積していきます。
アデノシンはドーパミンの分泌をブロックするため、夜は娯楽や快楽に走りやすくなります。
早起きするにはとにかく継続が大切です。二度寝はせずにスパっと起きましょう。
ストレスホルモンとも言われるコルチゾールの分泌をコントロールして、自分で起床時間をコントロールできます。
また寝室を暗くする、ストレッチしてから寝る、など行うとさらに効果的です。

1.早起きをするメリット
人間の行動にはその場限りの快楽を求める「消費行動」と未来へつながる投資となる「生産行動」があります。
人間は楽なほう、気持ち良いほうに流される性質があり、これを快楽原則といいます。
快楽原則は夜に働きやすく、これは脳が疲労しているためです。
朝起きてから夜までの脳内の状況について、以下3つのホルモンから説明します。
- ドーパミンについて
ドーパミンは「何かを得たい」と思った時に人間を行動させるホルモンです。
ドーパミンは「楽で簡単に手に入るもの」を求める性質があります。
人間が一日に分泌できるドーパミンの量には限りがあり、夜になるとドーパミンの量が少なくなって、より強い刺激を楽に簡単に求めるようになります。
特に消費行動はドーパミンを大量消費するため、ドーパミンが枯渇するほど欲求の対象として選択されやすくなります。

- アデノシンについて
アデノシンは疲労物質で、ドーパミンの分泌をブロックします。
ドーパミンが夜に少なくなるのは、蓄積したアデノシンによってブロックされるためです。
アデノシンは睡眠によって除去されますが、十分な睡眠がとれないと除去しきれません。

- コルチゾールについて
コルチゾールはストレスから身を守るホルモンです。
また、起床1~2時間前からコルチゾールを分泌して、体を起床モードに切り替える働きもあります。
二度寝をしてしまうと、このリズムが崩れてしまうので二度寝はしないことが効果的です。
この起床時のコルチゾールの分泌は自分である程度コントロールできます。

2.具体的に早起きをする方法
未来につながる「生産行動」をするには、アデノシンが除去されドーパミンが十分にある朝に活動するのが最適ですが、どのように早起きを実践すればよいのでしょうか。
早起きするには以下の4つのポイントがあります。
寝る時間と起きる時間を変える
起きる時間を変えるには以下の2つの方法があります。自分の体調に合わせて実践してみましょう。
- いきなり起床時間を早める
最初は辛いが、短期間で実践できます。
ただし早起きが不安なものだとプレッシャーを与えられかねないので、初日が休日にあたるようにしましょう。
眠い日は眠いんだと割り切ることも大切です。
- 15分ずつ睡眠時間をずらす
比較的楽に早起きを習慣化できます。
ただし時間もかかるため、早起きのメリットを忘れて元に戻りやすいです。

入眠前に儀式を行う
人間には体内時計があり、就寝前に「絶対○○時に起きる」と決意するとその時間に合わせてコルチゾールを分泌し、体を起床モードに整えてくれます。
このとき、何かの行動と一緒に行うのが効果的です。
例えば「起きる時間の回数枕をたたく」など、なんでもいいので毎日同じ儀式をするようにします。
ストレッチを一緒に行えば、睡眠の質も良くなりさらに良いでしょう。
毎日同じ行動を行うことで体が「当たり前」だと認識し、習慣になっていきます。

まずは継続することだけを考える
最初のうちは早起きして何かをするのではなく、早起き自体を目標にするといいでしょう。
そうすることでハードルも低くなり続けやすくなります。
起床後に水を飲む、など簡単なタスクから初めましょう。

寝室を睡眠と紐づけする
寝室や布団を睡眠と紐づけすることでより効果的に入眠することができ、結果として早起きでも十分な睡眠を確保できます。
眠るとき以外は布団に入らないようにして、余計な情報と布団を結びつけないようにしましょう。
また睡眠時は寝室を暗くすることで、暗い=睡眠と結びつけることができます。

感想
早起きをするメリットが科学的に説明され、モチベーションが高まる本でした。
実際の方法はやや根性論的な面もあるものの、科学的に理にかなった方法で簡単に実践でき、ハードルも低いのではないでしょうか。
対話式で読みやすいので、あまり本を読んでない人にもおススメです。
本書ではさらに詳しい内容や、入眠をスムーズにする方法、睡眠の質を上げる方法などが書いてあるので、ぜひ一度読んでみてください。
コメント